デスクの適正な高さの計算方法|身長別の目安表と合わないときの直し方

デスクの高さは、合っていないことに気付きにくい項目です。「なんとなく肩が凝る」の原因が机の高さだった、というのはよくあります。この記事では、身長から適正な高さを求める方法と、合わないときの現実的な対処を紹介します。
結論:計算式と早見表
日本のオフィス家具の分野で広く使われている目安の式があります。
差尺(机と椅子の高さの差) = 身長 × 1/6
座面の高さ = 身長 × 1/4
デスクの高さ = 差尺 + 座面の高さ = 身長 × 5/12
これを身長別に計算すると次のようになります。
| 身長 | 座面の高さ | 差尺 | デスクの高さ |
|---|---|---|---|
| 150cm | 37.5cm | 25.0cm | 62.5cm |
| 155cm | 38.8cm | 25.8cm | 64.6cm |
| 160cm | 40.0cm | 26.7cm | 66.7cm |
| 165cm | 41.3cm | 27.5cm | 68.8cm |
| 170cm | 42.5cm | 28.3cm | 70.8cm |
| 175cm | 43.8cm | 29.2cm | 72.9cm |
| 180cm | 45.0cm | 30.0cm | 75.0cm |
| 185cm | 46.3cm | 30.8cm | 77.1cm |
※あくまで目安です。座高の個人差があるため、最終的には実際に座った感覚で微調整してください。
なぜ市販のデスクは「高すぎる」ことが多いのか
上の表と、実際に売られている製品を比べてみてください。
市販のデスクの多くは70〜72cm前後です。表で70.8cmに対応するのは身長170cm。つまり、それより小柄な人にとっては、標準的なデスクは全て高すぎることになります。
身長155cmの人の適正は約64.6cm。市販の70cmとの差は5cm以上です。この差の分だけ、肩を上げた状態で毎日作業していることになります。
これは製品が悪いのではなく、JISの事務用机の規格が長く70cmを基準としてきたという歴史的経緯によるものです。近年は67cm前後の製品や高さ調整式も増えていますが、依然として70cm前後が主流です。
高さが合っていないときのサイン
数字で測る前に、体のサインで気付けます。
| サイン | 意味 |
|---|---|
| 肩がすくむ・肩が凝る | 机が高い(最頻出) |
| 手首が机の縁に食い込む | 机が高い |
| 前かがみになる・猫背 | 机が低い または モニターが低い |
| 足が浮く | 机に合わせて椅子を上げすぎている |
| 太ももの裏が圧迫される | 同上 |
「肩がすくむ」が圧倒的に多い症状です。心当たりがあれば、まず机の高さを疑ってください。
高すぎる机を「買い替えずに」合わせる方法
デスクを買い替えるのは最後の手段です。順に試してください。
① 椅子を上げて、足元にフットレストを入れる(最も確実)
机の高さは変えられなくても、机と体の相対的な関係は変えられます。椅子を上げれば肘の角度は正しくなり、浮いた足はフットレストで支えます。
フットレストは専用品でなくても、厚めの本を重ねる、段ボールに雑誌を詰めるなどで代用できます。まずは代用品で高さを探り、合う高さが分かってから購入するのが無駄がありません。
② キーボードの位置を手前にする
腕を机に載せると、机の高さがそのまま肩に効きます。キーボードを手前に置き、肘は体の横で自然に下ろした位置を保つと負担が減ります。
③ 高さを変えられる机にする
①②で解決しない、または複数人で共用する場合は、高さを変えられる机が根本的な解決になります。
昇降デスクは「立って作業するためのもの」と思われがちですが、実際には座り姿勢を自分に合わせられることのほうが日常的な価値は大きいです。特に身長が平均から外れている人ほど、恩恵が大きくなります。
低すぎる場合の対処
高すぎる場合ほど多くはありませんが、低い場合もあります。
- 卓上台やモニタースタンドで作業面を上げる(キーボード位置は変えずモニターだけ上げる)
- 継ぎ脚(テーブルの脚に被せる高さ調整パーツ)を使う
- 椅子を下げる(ただし足が浮かない範囲で)
低い机は前かがみを誘発し、首と腰の両方に負担がかかります。放置しないでください。
つまずきやすいポイント
Q. 計算と実際の感覚がずれます。 A. 式は身長のみを使うため、座高や腕の長さの個人差は反映されません。表は出発点として使い、最終的には「肩がすくまない・足が浮かない」を基準に微調整してください。
Q. 立って作業するときの高さは? A. 座り姿勢と同様に肘が約90度になる高さで、目安は身長 × 0.6前後です。身長170cmなら約102cm。座り高との差が30cm以上あるため、手動で調整する机では現実的に運用が難しく、電動が向きます。
Q. 机を変える前に椅子を変えるべき? A. 椅子が先です。座面高が固定の椅子だと調整の起点が作れません。順番は椅子 → 机 → モニターです(詳しくは正しい座り方)。
まとめ
デスクの適正な高さは身長 × 5/12が目安。市販品の主流である70cm前後は、身長170cm向けです。それより小柄なら、ほぼ確実に高すぎます。
買い替える前に、椅子を上げてフットレストを入れるだけでかなり改善します。それでも合わなければ、高さを変えられる机を検討してください。
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