在宅勤務が始まる前の準備|買う前に、会社に確認する6つ

在宅勤務が始まる前の準備|買う前に、会社に確認する6つ

📌 先に結論 在宅勤務の準備で最大の失敗は、買った後に「それ会社が支給します」と言われることです。
だから順番はこうです。① 会社に6つ確認する → ② 手持ちで1週間やってみる → ③ 足りなかったものだけ買う。
①はメール1通・所要5分で終わります。ここを飛ばした分だけ、あとで無駄が出ます。

在宅勤務が決まると、まず「何を買えばいいか」を調べ始める人がほとんどです。ところが実際にやってみると、買う前に決まっていることのほうが多いと分かります。

  • モニターは会社から貸与されるかもしれない
  • 私物PCの業務利用は、そもそも禁止かもしれない
  • 通信費や電気代に手当が出るかもしれない(=先に契約を変える必要はない)

これらは全部、聞けば分かることです。この記事は「何を買うか」の前段、会社に何を確認するかと、その後の買う順番を扱う入口の記事です。個々の機材の選び方は各記事へリンクしています。

結論:会社に確認する6項目

#確認すること回答で何が変わるか
1PCは貸与か、私物利用か私物なら買い替え検討。貸与なら何も買わなくていい
2周辺機器(モニター・椅子・ヘッドセット)の貸与や購入補助はあるか補助があるなら自腹で買う前に申請する
3在宅手当・通信費・光熱費の扱い回線を変える/変えないの判断が決まる
4セキュリティ規程(私物端末・Wi-Fi・印刷・カフェ作業の可否)買った機材がそもそも使えない事故を防ぐ
5必要な通信環境の指定(有線推奨・速度の目安・VPNの有無)回線工事が要るなら入居前・着任前に動く
6勤怠と連絡の運用(コアタイム・常時接続の要否・連絡ツール)部屋のレイアウトと机の位置が決まる

1と2を確認せずに買うのが、最も多い失敗です。 特にモニターと椅子は金額が大きいので、支給や補助の有無で数万円変わります。

確認は、メール1通でまとめて送る

小出しに聞くと、返信を待つ回数が増えて着任日に間に合いません。1通にまとめてください。 そのまま使える形にしておきます。

件名:在宅勤務の開始にあたっての確認(機材・費用・規程)

在宅勤務の開始にあたり、事前に準備しておきたく、下記6点を確認させてください。

1. 業務PCは貸与でしょうか。私物PCの利用は可否どちらでしょうか
2. モニター・椅子・ヘッドセット等の貸与、または購入補助の制度はありますか
3. 在宅手当、通信費・光熱費の補助の有無と、申請方法を教えてください
4. 在宅時のセキュリティ規程(私物端末・自宅Wi-Fi・印刷・社外での作業)で、
   事前に読んでおくべき文書はありますか
5. 必要な通信環境の指定(有線推奨・速度の目安・VPNの利用)はありますか
6. 勤怠の運用(コアタイム・カメラの要否・主に使う連絡ツール)を教えてください

回答をふまえて準備しますので、購入が必要なものがあれば
事前に相談させてください。

最後の1行が効きます。「買う前に相談する」と先に宣言しておくと、後から精算できないトラブルを避けられます。

補足:総務・人事に聞くべき項目(2・3・6)と、情報システム部門に聞くべき項目(1・4・5)が混ざっています。1通で出して振り分けてもらうほうが早いことが多いですが、社内の窓口が明確に分かれている会社なら分けて送ってください。

確認が終わるまでに、やっておくこと

回答を待つ間は買わないのが正解ですが、待ちの時間でできる準備があります。

手持ちのもので1週間やってみる

いきなり環境を作り込まないでください。1週間やると、自分がどこで困るかが分かります。 困っていない部分に金をかけるのが、いちばんもったいない使い方です。

観測するのは次の3つだけで十分です。

  1. 体のどこが痛くなるか(首・肩・腰・手首)→ 椅子か机の高さの問題
  2. 1日で何回、画面が足りないと感じたか(資料と会議を行き来する回数)→ モニターの問題
  3. 会議で「聞こえない」「途切れる」と言われた回数→ 通信かマイクの問題

通信だけは先に確認していい

回線は、買い物ではなく工事や契約の待ち時間が発生する唯一の項目です。ここだけは着任前に見ておいて損がありません。

とはいえ、遅い=回線が悪いとは限りません。 実際にはWi-Fiの位置やルーターの世代が原因のことも多く、契約を変える前に切り分けるほうが安上がりです。→在宅の通信が遅いときの切り分け

確認が終わったら:買う順番

会社の回答で「自分で用意する」と決まったものだけを、この順に検討します。順番の根拠は、体に触れている時間の長さ毎日効くかどうかです。

順位項目判断の目安詳しく
1位椅子1週間で体が痛くなったら即。ここが最も改善幅が大きいオフィスチェアの選び方
2位机(広さ・奥行き)奥行きが足りないと、モニターを買っても置けないデスクの広さと奥行き
3位モニター「画面が足りない」を1日5回以上感じたらモニターの選び方
4位通信・音声会議で聞き返された回数が根拠通信が遅いとき
5位PC私物利用が許可され、かつ動作が業務に足りない場合のみノートPCの選び方
6位プリンター多くの人には不要。月に数回なら買わない判断が正解在宅にプリンターは必要か

モニターより先に机なのがポイントです。奥行きが足りない机にモニターを置くと、画面が近すぎて目が疲れます。買う順序を間違えると、後から机ごと買い直しになります。

部屋が狭くて置き場所から考える必要がある場合は、機材より先にレイアウトです。→狭い部屋の在宅ワークレイアウト

初日までに済ませておくこと(当日ばたつく項目)

機材とは別に、初日の朝に困るのはたいてい次の4つです。前日までに1回ずつ通しておくと安全です。

  1. VPNとログインを一度通す(多要素認証のアプリ登録は当日だとつまずきます)
  2. 会議ツールでテスト通話を1回(マイクとカメラの権限許可は初回だけ聞かれます)
  3. 画面を置く向きを決める(入口から画面が見えない向きに)
  4. 離席時のロックのショートカットを覚える(Windows は Win + L

3と4はセキュリティの話です。自宅は誰もチェックしないので、始まる前に決めておかないと一生そのままになります。→在宅ワークのセキュリティ対策

つまずきやすいポイント

Q. 会社に聞くと「うるさい人」と思われませんか? A. 逆です。買ってから経費精算を求めるほうが揉めます。 上のメール文は「準備をしたいので」という前提から入っているので、確認の理由が明確です。

Q. 私物PCを使っていいと言われました。何か注意点は? A. 「使っていい」と「何を入れていいか」は別です。会社の指示なくVPNや常駐ソフトを入れないでください。規程違反になることがあります。加えて、家族と共用のPCなら業務利用は避けるのが無難です。

Q. 全部そろえないと仕事にならないのでは? A. なりません。実際に最初の1週間で必須なのは、PC・ネット回線・座れる椅子の3つだけです。残りは困った項目から足していくほうが、結果的に安く済みます。

Q. 補助が出るか分からないまま、着任日が来てしまいました。 A. 領収書を必ず残してください。 後から申請できる制度がある会社もあります。逆に、購入前の事前申請が必須の会社もあるので、これも上の質問2で確認しておく項目です。

まとめ

在宅勤務の準備は、次の順です。

  1. 会社に6つ確認する(PC・周辺機器の補助・手当・セキュリティ規程・通信の指定・勤怠運用)
  2. 手持ちで1週間やる(痛くなる場所/画面が足りない回数/会議で聞き返された回数を観測)
  3. 足りなかったものだけ、椅子 → 机 → モニター → 通信 → PC → プリンターの順で検討する

「買ってから会社支給と分かる」が最大の失敗です。 そしてそれは、メール1通で防げます。

環境全体をこれから作り込んでいく場合は、在宅ワークの作業環境の整え方【完全ガイド】を通しで読むのが早いです。